改装に向けて

あれから、三十三年も経ちました。

当時は新潟市内に十六館も映画館がありました。その中の「名画座ライフ」が閉館 したのが、昭和六十年三月三日でした。それを契機に、その年の十二月七日に、奇跡的にオープンまで漕ぎつけました。資金も無く、経験も実績も無く、無い無い尽しでした。

結局は、「名画座ライフ」を甦らせることではなく、全く新しい「市民の市民による市民の為の」。市民の自由度を担保する拠点づくりでした。

私達の生活するこの地域が—新潟という—地域が豊かで多様で、自由でなければならないと。そこで色々な方々、団体、組織とゆるやかで尚且、確かな関係が築かれて来たからこそ、ここまで維持出来たのだろうと思います。

映画を中心として、自らが企画し主催し、楽しみを共有してこそ存在価値を深めてもらえると考えています。

時代が、どんなに変化しても、初心を忘れず、「シネ・ウインド」という拠点の意味を、小生よりも色々な方々から認めて頂いていることに感謝申し上げます。

又、今度、更なる前進の為にリニューアル募金をお願いします。「シネ・ウインド」の未来の為に、智恵も力も資金も必要です。どうぞ、アナタの熱い思いを「シネ・ウインド」に注いで下さい。伏してお願い申し上げます。

二〇一八年七月吉日
新潟・市民映画館シネ・ウインド 代表
齋藤正行